上海総合指数(上海A株300)
上海総合指数とは、上海証券取引所に上場する全銘柄を時価総額加重平均して算出する、中国本土の平均株価指数。1990年12月の算出開始時を100とした指数。中国人限定市場であるA株と、外国人用のB株、両方の株価を合わせて算出されます。
但し、上海総合指数の内訳などについて、正確な資料が何処の証券会社にも存在していないようです。ゆえに当サイトでは、構成銘柄や業種別内訳については、上海A株300指数の内容を表記しています。時価総額的には、この300銘柄で上海総合指数の大半を占めています。
上海A株300指数の構成企業上位10銘柄 |
企業名 |
セクター |
ウエイト |
招商銀行 |
金融 |
3.1% |
中国平安保険 |
金融 |
2.9% |
中国民生銀行 |
金融 |
2.5% |
交通銀行 |
金融 |
2.2% |
上海浦東発展銀行 |
金融 |
2.2% |
興業銀行 |
金融 |
2.0% |
中国神華能源 |
エネルギー |
1.8% |
中国中信集団公司 |
金融 |
1.6% |
万科企業 |
金融 |
1.4% |
中国工商銀行 |
金融 |
1.3% |
※データは2011年5月末時点 |
日本では一般的に「中国株」といえば、上海市場のことを指す場合が多く、ニュースなどで紹介される場合もほとんどが上海市場の事です。我々日本の投資家が実際に投資できるのは香港市場ですが、一部投資可能な銘柄(上海B株)があることや、大証上場のETF『上証50連動型投信(1309)』の存在もあるので、上海総合指数も一応は参考になります。
最大割合の金融業には不良債権リスクが・・・
構成銘柄上位10社は、石炭の埋蔵・産出量が世界第二位という中国神華能源を除き、後は全て銀行や保険など、金融業が占めています。大半の新興国では、株価指数の構成銘柄上位に金融企業が入ってきますが、中国ではその傾向がより顕著です。
しかし中国の金融機関は、バランスシートには表れない多額の不良債権を抱えていると推測されています。中国では不動産バブルが進行中であり、現地の銀行はかつての日本のように、不動産がらみの融資を、甘いリスク管理で大量に行っているようです。このバブルが弾ければ、相当規模の金融危機が起こるのではないかと懸念されています。
また、日本で最も手軽に上海株に投資できる、大証のETF『上証50連動型投信(1309)』については、現物株を保有しないリンク債型ETF(ETN)であることにも注意が必要です。リンク債の発行元企業が破綻すれば、投資したお金が戻ってこなくなるリスクがあるからです。
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