CAC40指数（フランス株価）とは？

CAC40指数とは、フランスの平均株価指数のことで、ユーロネクストパリ市場に上場する時価総額上位40社が該当します。1987年末時点を1000とし、浮動株比率等で調整後の時価総額加重して算出されます。また1銘柄のウエイトは最大15％以内と上限が定められています。通貨単位はユーロ。

フランスと言えばエルメスやルイヴィトン、あるいは化粧品のロレアルなど日本では高級ブランドメーカーのイメージが強いですね。しかし実は、フランスが真に強いのはエネルギーや公益事業で、世界のトップシェアを争う企業が沢山存在します。

例えばSUEZ（スエズ※注）という企業、日本ではほとんど知名度はありませんが、世界最大の水道事業業者（水メジャー）です。VINCI（ヴァンシ）という企業も、日本では知られていませんが、建設業界で売上高世界一（3兆円超、鹿島建設の約2倍）の超巨大企業です。

また医薬品のサノフィや総合小売業のカルフールも、各業界で売上高世界2位という巨大シェアを誇ります（一位は米のファイザーとウォルマート）。

勿論、このような世界最大級の企業が、人口6千万人ほどのフランス国内だけで稼いでいる訳ではなく、海外市場に積極的に進出しているからこそ得られた結果です。スエズとヴェオリアは世界3大水メジャー企業の2社であり、新興国など水不足に悩む地域で水道事業を独占的に手がけ、存在感を高めています。またヴァンシは売上高の6割以上を海外で稼いでいます（日本の建設業の海外売上比率はせいぜい1割程度）。

日本国内では、カルフールは進出に失敗しましたし、サノフィの薬はあまり見かけませんし、ミシュランがグルメ本で知名度を上げようとして空回りしている惨状などから、フランス企業がさほど成功しているようには見えません。しかし実は彼らは、日本以外の市場では大きな成功を収めているのです。

※注　スエズは08年7月にフランスガスと合併し、正式社名はGDFスエズとなりました。この合併により、水道事業で世界最大なだけでなく、電力やガス事業でも世界で4位規模となる、超巨大エネルギー企業になりました。