MSCIフロンティアマーケット指数とは?
世界の株価指数のデファクトスタンダードであるMSCI(モルガンスタンレー証券)の指数には、先進国(World)、新興国(Emarging)という区分があることは、海外投資家にとっては常識です。
しかし実は、新興国のさらに下、発展途上国の区分である(FrontierMarket)という区分があります。MSCIフロンティアマーケット指数とは、新興国よりもさらに規模が小さい、開発途上国を集めた平均株価指数になります。指数設定時の2007年には19カ国だったのが、パキスタンやヨルダンなどの追加やアルゼンチンのエマージングからの降格などで、2009年11月現在は25カ国が対象となっています。
ところがMSCIフロンティアマーケットは、指数として算出されてはいるものの、これを対象とした投資信託やETFなどは設定されていません。
※2012年11月より、楽天証券 などでMSCIフロンティア100ETFが販売され始めました。他には、ベトナムなどは投信や個別株に投資出来ます。
※更に続報。2013年7月から、上記ETFが「iシェアーズフロンティア株ETF【証券コード;1583】 」という名称で、東証にも重複上場されました。
これは、投信やETFなどが多額の資金を運用する為、途上国のような小さなマーケットでは、資金規模が大きすぎると運用できないことが大きな理由の一つです。これら途上国では、株式市場はあっても時価総額が小さい為、多額の資金を投入しようとすると、自分の売買で大きく値段をつり上げてしまってパフォーマンスを悪化させるジレンマに陥るからです。
しかし、新興国が急激な経済成長を遂げているのと同様、開発途上国といわれる国々も将来大きな経済成長を遂げるはずです。伸びしろという点では、世界で最も大きい国々だと言えるので、注目しておいて損はないです。
例えばMSCIフロンティアマーケットに所属する国の中でも、ベトナムやUAE(アラブ首長国連邦)などは、近い内にMSCIエマージングに格上げされるだろうと言われています。
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