ブラジルへ投資する方法
ブラジルは、成長著しい新興国の中でも特に有望とされる「BRICs」の一角を占める存在です。日本からブラジルへの投資は、投資信託やETFは勿論、個別株にも投資可能です。FX(外国為替投資)は、残念ながら現時点で取り扱う会社はありません。
まず、ブラジルの現地株を購入する方法として、ニュース証券が取り扱っています。またSBI証券 や楽天証券 でも、米国に重複上場(ADR)しているブラジル企業の株式を購入できます。
現地株とADR株は、基本的に全く同じです。ニュース証券の現地株の方が、取扱銘柄は圧倒的に多いですが、売買コストが少し高めです。ヴァーレやペトロブラスといった有名銘柄はADRにもあります。
ETFについては、日本に上場している「ボベスパ連動投信(証券コード1325)」と、アメリカに上場している「MSCIブラジルインデックス(EWZ)」と、二つ選択肢があります。EWZを購入するには為替手数料が必要ですし、売買コストも国内の1325に比べれば割高です。
しかし信託報酬はEWZの方が割安なので、5年10年といった長期で見ればコストは逆転します。また1325はETFとの触れ込みですが、実際は現物株を持たない「ETN」なので、保証会社が破綻すれば紙くずと化すリスクも抱えています。ゆえに投資するならEWZの方をお薦めします。
ブラジルへ投資するETF |
ETF名 |
コード |
上場場所 |
信託報酬 |
MSCIブラジルインデックス
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EWZ |
米国 |
0.61% |
NEXT FUNDS ブラジルボベスパ連動型上場投信 |
1325 |
東証 |
0.99% |
リスクはレアル高の抑制政策
ブラジルは、新興国にしては政治や外交が安定しており、地政学的リスクは低いです。食料や原油も100%以上の自給率を達成しており、昨今の資源高は経済に追い風となります。また人口も増加しており、内需拡大によって高い経済成長を持続すると考えられます。
目下のブラジル投資に関するリスクは、ブラジル政府が自国通貨=レアルの上昇に敏感になっていることです。レアル高になれば、輸出で不利になるからです。その為、外国人のブラジル国内への株式や債券投資に関して、2009年度より数回に渡って税率を引き上げています。当然ながら、日本の投資家にとっては大きなマイナス材料です。
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