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アクティブは駄目!運用は絶対にパッシブファンドで!

確定拠出年金は基本的に、個別株式には投資できずファンド(投資信託)という形式で運用することになります。投資信託は、多くの投資家から集めたお金を、多くの企業に分散投資して、リスクを減らしつつ運用します。

そして確定拠出年金のファンドには、大きく分けてアクティブ型とパッシブ型、二つのタイプが存在します。金融機関によってラインナップは異なりますが、大抵どこでも、日本株と外国株(先進国株)は、アクティブファンドとパッシブファンドの二種類が揃っています。

パッシブファンドとは、いわゆるインデックス投資をする投資信託ことです。日経平均株価やTopixなどの株価指数と同じ値動きになるよう、運用されるのです。

もう一方のアクティブファンドとは、投資信託の運用会社の裁量によってある程度自由に投資先を選別する運用がされます。ほとんどのアクティブファンドは、株価インデックスを「上回ること」を目標としています。パッシブファンドがインデックスと確実に引き分ける運用なのに対し、アクティブファンドはインデックスに勝利する事を目指す訳です。

確定拠出年金を始める人が、一体どのファンドを選べば良いのか迷うことでしょう。専門書のほとんどが、この二つの種類のファンドの説明だけする、もしくは「パッシブファンドがお勧め」という程度の説明に終始しており、明確にどちらが良いのか述べているケースは少ないです。

ということで、当サイトが確定拠出年金でどういった種類の投資信託を選ぶべきなのか?断言しておきます。結論は・・・

確定拠出年金でアクティブファンドは駄目!絶対にパッシブファンドから選べ!

となります。理由は極めて単純で、アクティブファンドの大半が「株価インデックスを上回ること」を目指しているにも関わらず、実際の運用成績はインデックスを下回る確率が極めて高いからです。アクティブファンドがインデックスに負ける確率が高いという統計は数多く存在しますが、最も有名なのが「ウォール街のランダムウォーカー」に掲載された、下記の米国市場のデータです。

インデックス(S&P500)を下回ったアクティブファンドの割合
期間 1年間 3年間 5年間 10年間 20年間
インデックスを下回った比率 48% 68% 68% 79% 82%

※出典;ウォール街のランダムウォーカー(日経出版)。期間は2005年までの1〜20年間。

一年程度の短期間では半分強のアクティブファンドがインデックスを上回っていますが、5年では3割、10年で2割程度までその割合が減るのです。確定拠出年金は長期運用が前提なので、単純計算でもアクティブファンドを選ぶよりパッシブファンドを選ぶ方が、成績が良くなる(=年金資産がより大きく増える)可能性が80%を越えるという訳です。

アクティブファンドはコスト(信託報酬)が高い事が問題

アクティブファンドがインデックスを下回る理由も、はっきりしています。アクティブファンドは売買回転率が高いため、例え利益が出てもその度に税金が引かれることが一つ。

※注意;確定拠出年金に税金がかからないのは、あくまで加入者自身の口座内だけで、運用先の投資信託内では課税されるのです。

運用成績が悪いもう一つの理由は、アクティブファンドは手数料が高いことです。パッシブファンドの信託報酬が年間0.2〜0.7%程度なのに対して、アクティブファンドの信託報酬は1.5%前後するのが平均的です。つまり、年間1%程度は手数料が多い計算です。

世界の株式の平均利回り(インフレ調整前)は10%程度ですから、1%信託報酬が高いと実質9%になるわけです。複利運用で1%の利回りの違いは、致命的な差を生むのです。

中にはさわかみ投信やひふみ投信のように、インデックスを上回る運用成績を続けているファンドも存在します。しかし、そのような優秀なファンドが確定拠出年金で用意されているとは限りませんし、彼らが今後も高いコストに見合うパフォーマンスを出し続けられる保証はありません。年金目的=安定して資産を増やすためには、不確実な「リターン」を追い求めるより、確実に判明している「コスト」を抑える運用スタイルの方が賢明です。

ということで、投資家としてアクティブファンドを選ぶ道理は全く無いのです。確定拠出年金の投資信託選びは、絶対にパッシブファンドにすべきです。パッシブファンドが用意されていない金融機関は、ぼったくり会社だと言っても過言ではありません。その際はお奨めな金融機関のページを参考に、別の金融機関へ乗り換えることを検討すべきです。



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