ブラジルフーズの会社概要
ブラジルフーズ(Brasil Foods S.A.)はブラジルを本拠地とする食品会社です。サンパウロ証券取引所とニューヨーク証券取引所に重複上場しており、同国の平均株価=ボベスパ指数の構成銘柄でもあります。2009年に大手食品会社の ペルディガオン(Perdigao)とサディア(Sadia)が合併して誕生しました。
ブラジルフーズが取り扱う商品は、精肉や肉加工品を中心に、牛乳や大豆製品などもあります。地域別の売上高比率を見ると、ブラジル国内での売上比率が約6割ですが、残り4割は世界各地への輸出によって構成されています。同社はブラジル開発省より、同国で3番目に巨大な輸出企業と認定されています。140カ国を超える国々に輸出しており、海外オフィスも24カ所を数えます。
特に現在はイラク、イラン、ヨルダンといった中東アジア地域への輸出比率が高くなっています。また、中国では今後の市場成長力に支えられた需要を取り込むべく、上海にオフィスを置くなど、当地でのビジネスをテコ入れしています。
2010年のIR情報(アニュアルレポート)によると、ブラジル国内市場は今後5年間のうちに、国民の所得増加によって3600万人の新しい市場が生まれると予測しています。その際にライバルとなるのが、同社と同じく合併を繰り返して巨大化したJBS社です。JBSは2009年に、米国最大の鶏肉加工会社であるピルグリムズ・プライド社を買収し、今や食肉加工で世界最大の企業(売上高約300億ドル)に成長しています。
そこでブラジルフーズでは、競争の激化する国内市場だけでなく、海外市場での展開を加速させる予定です。2012年度には中国を筆頭に、より一層の海外投資を行うと明言しています。その計画には、未開発地域でのビジネスユニット構築のほか、海外企業の買収戦略も含まれています。
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