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ウォルマートの売上高と世界戦略

ウォルマート(Wal-Mart Stores, Inc.)は、アメリカのアーカンソー州に本拠を置く世界最大のスーパーマーケットチェーンです。全世界で8970の店舗数と210万人以上の従業員を抱え、売上高4,190億ドル(2011年)はエクソンモービルに次いで世界第二位、株式時価総額でも世界トップ10に入る、超巨大企業です。

現在ではチェーン業種で当たり前となった、地域集中出店によるコスト削減(ドミナント戦略)や、POSによる在庫管理システムなどは、ウォルマートが元祖です(※注1)。同社はそれらの戦略を元に、「everyday low prices」つまり毎日がセール同様の低価格販売を実践し、米国小売業界の覇者へと成長しました。

 
ウォルマートのP/L(損益計算書)
 

同社は、ディスカウントストア「ウォルマート・ストアーズ」、食料スーパー「ネイバーフッド・マーケット」、会員制ディスカウントストア「サムズクラブ」などいくつかの業態の店舗を展開しています。また、国際展開にあたって、現地の大手小売事業者との合弁による店舗展開を主流としています。

例えばメキシコでは、現地の小売大手シフラ(Cifra)と合弁会社を設立(その後買収)することで、現地のニーズを収集することに注力しました。その成果として、メキシコ最大の小売業者となり(※注2)、またメキシコはウォルマート国際部門で最大の収益を上げるに至りました。

地域別の店舗数は、米国が4300店と全体の約半分を占めます。次いで、メキシコが1730店、ブラジルが479店と、中南米諸国が約35%にのぼります。

近年は、アジアやヨーロッパへの進出も増やしています。日本においては、2002年に西友を傘下に収めて事業展開しています。さらに、2011年6月にはヨハネスブルク(南アフリカ)に本拠をおく小売大手マスマート(Massmart)の経営権を取得し、アフリカ大陸への進出も開始しました。一方で、韓国やドイツなど、すでに撤退した国も存在します。ドミナント戦略の観点から、中途半端な進出ではコスト高となるので、撤退する方が有益だという考え方です。

ウォルマートの2011年アニュアルレポートによると、今後も中国、インド、ブラジル、メキシコなどの新興国市場に注力するとのことです。またネット販売業務の拡大もミッションのひとつに挙げています。アメリカを中心とするWalmart.comとイギリスを中心とするASDA.comをモデルとし、ブラジルや中国等のeコマース市場へも投資を増加させる予定です。その布石として2012年2月には、中国のネット販売サイトYihaodian.comの株式の過半数を取得しています。

 

※注1:ドミナント戦略の元祖はスターバックスだという説もあります。
※注2:メキシコの現地法人「Walmart de Mexico」は、米ウォルマートが60%の株式を保有しますが、独立した企業であり、単独でメキシコ株式上場に上場しています。




ウォルマート会社概要

現在の株価

ウォルマートの売上・店舗比率
ウォルマートの地域別店舗比率
ウォルマートとサムズクラブ比率

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